慢性硬膜下血腫
- 頭をぶつけたり、しりもちをついた後後3週間-3か月程度で起こる病気で、硬膜という骨と脳の間の膜と脳の間に血液成分が貯留することが病態です。
- 外傷が先行しないケースが30%程度あると言われています。
- 血腫により正常脳が圧排され、症状が出現しますが、症状は頭痛、手足の動かしにくさ、歩きにくさ、認知機能低下などがあります。
- 症状があれば、穿頭ドレナージ術といって局所麻酔下にドレーンという管を硬膜下(正確には血腫腔内)に留置する手術を実施します。
局所麻酔下に管を血腫腔に挿入するもので、15分ぐらいで終了します。
入院は3日-1週間程度となります。 - 症状が出現しない程度の血腫量の場合は五苓散・ケタス®などの内服薬による治療と定期的に画像フォローを実施します。
- 再発率が10-15%程度と高率で抗血栓薬を内服している場合は更に再発率が高くなります。
- 稀に急性期脳梗塞と合併することがあり、診断にはCTよりMRI検査が有用となります。
- 手術前CT
- 手術後CT(ドレーン有)
- MRI(T2)