患者様の感謝のお言葉
先日、数か月前に血栓回収をさせて頂き、その後リハビリ病院転院となった患者様を再度当院で受け持つ機会がありました。
急性期病院で勤務しているとリハビリテーション病院に転院した後の状態(ご病気を発症してから3-6か月後)を拝見する機会がそこまで多くございません。勿論リハビリテーション病院を退院されて、外来にいらして下さる患者様もいらっしゃいますが、それほど多くないのが現状です。
今回は自分で治療した患者様がかなり元気な状態になってることを確認できたこと、退院に際してご本人、ご家族からお手紙という形で感謝のお言葉を頂けたことがとても嬉しかったです。
脳神経外科医をやっていると、研修医の時に他科の医師から脳外科は自己満足な結果となってしまうことが多い科だと言われたことを思い出すことがよくあります。ご挨拶でも記述しておりますが、脳は一度壊れてしまうとなかなか回復が難しい組織で、最初のダメージが予後に大きく関わります。よって手術・特効薬での介入も虚しく、芳しくない結果となることも多々経験します。そんな中で、最近は重症脳梗塞に対する、予後を大きく改善する画期的な治療法として血栓回収という治療が登場しております。私が勤める高島平中央総合病院では東京では5番以内に入るほど治療件数(50-60件/年)が多く、日々多くの患者様の回復を目の当たりにしており、とてもやりがいを感じております。
患者様、ご家族様からの感謝のお言葉は我々医師にとって、とても重要で、医師としてのやりがいやモチベーションに繋がる上に、患者様にベストな治療を提供しなければならないという責任感を感じさせて下さいます。医師である喜びと責任感の応酬ですね。
今後も自己研鑽を怠らず、最新のエビデンスに基づいた各患者様に最適な治療法をご提案できたらと思います。